これからの時代に紙の新聞はもういらない?
はじめに
私は新入社員として社会人生活をスタートさせた時に,日経新聞の購読を始めました.動機は何となく新聞を読んでいる方が大人のビジネスマンとしてカッコイイと思ったから.
その当時は,デジタル化が進む前だったので,満員電車の中でも器用に新聞を折り畳んで読んでいる人が多かったです。
日経新聞では工業系の情報が物足りなかったので,日刊工業新聞と複数購読している時期もありました.ただ,読む時間もお金もかかるので,今は日経電子版の契約だけ.通勤や隙間時間でザッと目を通す程度になっています.
発行部数の減少
日本新聞協会のデータによると,スポーツ紙を含む新聞の発行部数が年々減少しています.また,1世帯あたりの部数についても単身世帯が増加しているにも関わらず,減少が加速しているように見えます.
デジタルメディアの台頭
新聞の発行部数の減少は,インターネットやデジタルメディアの台頭が主な原因です.デジタルメディアの利点としては以下のものが挙げられます.
- 即時性とアクセスの容易さ
デジタルニュースは即時性が高く,アクセスが容易 - コストの問題
デジタルニュースは多くの場合無料で提供されており,紙の新聞にかかる購読料や配達費用と比べて圧倒的にコストが低い - 環境への配慮
デジタルメディアは紙の消費を減らし,環境に優しい選択肢である
新聞という媒体自体は,情報の信頼性という点からは優れたものではあるものの,人の手で自宅まで配達するという費用が,発行部数が減少していく過程でいずれ成り立たなくなるのは明らかです.
変わりゆく読者のニーズ
現代の読者は,インタラクティブなコンテンツやマルチメディアのニュースを好む傾向があります.
ビデオ,インフォグラフィック,ポッドキャストなど,紙媒体では提供できないリッチなコンテンツがデジタルメディアの魅力です.
また,デジタルメディアでは,個々の読者の興味に合わせたニュースをカスタマイズして提供することができます.
そんな中,電子版の紙面ビューアーを眺めていて思うのは,年齢層が高い人向けの広告の多さ.高齢者向けのツアーや,シニア向け分譲マンション,膝や関節の痛みに効くサプリ...
それだけ新聞の購読者は高い年齢層に偏っているのでしょう.
まとめ
新聞の発行部数の減少は,紙の新聞がこれからの時代に生き残るのが難しいことを示唆しています.
即時性,コスト,環境配慮,読者のニーズの変化など,多くの要因がデジタルメディアの台頭を後押ししています.
紙の新聞がこのままの形で存続するのは困難であり,新聞業界はデジタルメディアへの移行をさらに加速させる必要があります.
近い将来,新聞屋さんが早朝にバイクで新聞を配る光景は見られなくなるかもしれません.