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子育ての日常

保育園“入れなかった時代”から約10年,今の大阪市の保育環境

大阪市の待機児童ゼロ
JoyNote@1981

2025年春,大阪市が「待機児童ゼロ」を達成したというニュースが話題になりました.
保育園に入れず,仕事復帰を諦めた経験がある親にとっては,ようやくここまで来たかという感慨もあるでしょう.

大阪市、初の待機児童ゼロ 保育所整備や人材確保で:日経新聞

けれど,実際に子育てをしている私たちの実感はどうでしょうか?


約10年前,保活はもっと厳しかった

私の長男は10月生まれ.約10年前の大阪市では,「9月以降に生まれた子は認可園に入れない」と言われていて,実際に翌春の認可園への入園はフルタイム共働き世帯でも,ほぼ不可能でした.
0歳児として保育園に入れないと,その後は二度と認可園には行けない…そんな時代でした.

それに比べると今の保育園環境は格段に改善されました.
でも,それで「安心」かというと,そうとは言い切れません.


見落としてはいけない「利用保留児童」の存在

「待機児童ゼロ」とは言っても,すべての家庭が希望通りの園に入れているわけではありません.
報道によれば,2025年時点で2,528人の「利用保留児童」が存在しています.

たとえば…

  • 第1〜第3希望まで全滅,育休を延長するしかなかった
  • 認可外の高額な保育施設で何とかしのいでいる
  • 一時保育を使いまわしながら働いている

こうした家庭は「待機児童」にはカウントされません.数字の上ではゼロでも,保育園問題はまだ終わっていないのです.


保育の「質」という新たな課題

施設数の増加により,量的には保育環境は改善されました.
しかし,保育士不足や経験の浅いスタッフ,施設ごとの対応力の差など,質的な課題は今も根強く残っています.

特に人気のある園には希望が集中し,倍率が高いため希望通りには入れないケースが今も多くあります.


まとめ:「ゼロ」はゴールではなくスタート

「待機児童ゼロ」は,たしかに大きな前進です.
でも本当に大切なのは,「安心して預けられる」こと.

これから必要なのは,「保育の質」や「選べる選択肢」をどう増やしていくか.
子どもたちの健やかな成長のためにも,私たち保護者が声をあげていくことが必要だと感じます.

一人ひとりの声が,これからの保育環境をもっと良くしていく第一歩になると信じています.


ABOUT ME
JoyNote@1981
JoyNote@1981
理系夫
奥さんが女医の会社員
理系出身で工場勤務しています
時短勤務と3人の子育てに日々奮闘中
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