グダグダ勉強していたFP3級やっと合格しました:試験概要編
昨年の盆休みに簿記3級に合格したのに続き,今年はFP3級(ファイナンシャル・プランニング技能検定3級)の試験を受けてきました.簿記3級合格直後から勉強をはじめて約1年かかってしまったのですが,試験を受けた感想は「予想以上に簡単!!もっと早くテストを受けておけば良かった…」
そんなFP3級試験について,まずは試験の概要編
はじめに
2024年に新NISA制度が開始され日経平均株価も大幅に上昇したこともあって,大人だけでなく子どもに対しても金融リテラシー(お金に関する知識)の向上に関心が高まっています.
FP3級は,個人資産管理やライフプランニングの基礎知識を学ぶための国家資格です.金融知識を体系的に学びたい方や,ファイナンシャル・プランナーとしての第一歩を踏み出したい方にとって,最初のステップとなる試験です.
試験概要
FP3級試験は学科試験と実技試験の2つで構成されており,どちらも合格することで3級FP技能士として認定されます.試験は全国のテストセンターで,一般的にネット試験と呼ばれるコンピュータベースのテスト(CBT)形式で実施され,受験者の都合に合わせて日程や会場を選ぶことができます.
学科試験は90分,実技試験は60分で行われ,学科試験では60問の多肢選択式問題が,実技試験では20問の多肢選択式問題が出題されます.合格基準はいずれも正答率60%,学科試験が60点満点中36点以上,実技試験が100点満点中60点以上です.
試験範囲と受検手続き
学科試験は,大きく分けて以下の6つの分野から出題され,個人の資産管理に関する広範な知識をカバーしています.
- ライフプランニングと資金計画
- リスクマネジメント
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
実技試験では,資産設計提案業務に関連する内容が出題され,実際のファイナンシャル・プランニング業務に即した問題が出されます.
試験の申請手数料は,簿記3級試験に比べるとかなり高く,学科試験と実技試験を同時に受検する場合で8,000円,学科試験または実技試験のみの場合は各4,000円です.試験結果は試験終了時に即時表示され印刷して持ち帰れますが,正式には受検後,翌月中旬に発表され,合格者には合格証書が発行されます.
試験実施団体による違い
FP3級試験は,日本FP協会と金融財政事情研究会(金財)がそれぞれ実施しています.両者の試験内容には若干の違いがあり,日本FP協会の実技試験では「資産設計提案業務」に特化していますが,金財の実技試験では「個人資産相談業務」および「保険顧客資産相談業務」の2つの分野から選択することができます.
- 個人資産相談業務は,資産運用やリスク管理,タックスプランニング,ライフプランニングなど,個人の財産管理に関する幅広い知識を求められます.
- 保険顧客資産相談業務は,特に保険商品に特化した内容で,保険商品やリスクマネジメント,保険に関連する税務,相続に関する知識が問われます.
金財の実技試験は団体の申し込みが多く,学校や会社など特定分野の知識が求められる方向けの試験と言えるのではないでしょうか.それに比べると,FP協会の実技試験は出題される問題の範囲が広い分,初学者にも解きやすい問題が繰り返し出題される傾向があります.
そのため,金融知識を基礎的に学びたかった私自身も,FP協会の実技試験を選択しました.
受験者数と合格率
FP3級試験は,コロナの影響で一時期試験が中止されたものの,再開された2021年以降,FP協会と金財合わせて毎年20万人が受験している資格試験です.
受験者の傾向が各団体で異なるため,単純に比較はできませんが,FP協会については学科試験,実技試験ともに合格率が80%をこえて推移しているので難易度はそれほど高くない試験と言えるのではないでしょうか.
まとめ
FP3級試験は,個人資産管理の基礎的な知識を幅広く得ることができ,受験者数が増加していることからもその人気の高さがうかがえます.
出題される分野が広いため,合格へのハードルは高いと思っていましたが,比較的高い合格率を誇るため,しっかりと準備を行えば多くの受験者が合格するとができます.
自分の身の回りに当てはめて学習すれば,知らなかった内容も覚えやすいですし,税金の仕組みや年金,相続など実生活に役立つ知識も多いので,資格取得を目指してみてはどうでしょうか.