本日6月17日から関西の私鉄でQRコードで電車などに乗れる「スルッとQRtto」が開始されました.
改札が変更されてQRコードの読み取り機が追加されているのを,通勤の際に見ていたので,どんな新しいサービスが開始されるのかと疑問に思っていました.
現時点では,通常の乗車券ではなく,一日乗車券などの企画券が対象とのこと.しかし,ICカードが普及した現状から,なぜQRコードに乗車券を追加するのか?
メリットとしては,スマホ端末側に処理を任せることにより,鉄道会社側のインフラ設備のコストを大きく下げることができるようです.
QRコードを用いるメリット
初期コストの低減
- インフラ整備の簡素化:
ICカードシステムを導入するには,専用の読み取り機器やチャージ機などのインフラが必要ですが,QRコードは既存のスマートフォンを利用するため,初期コストを大幅に抑えることができます.
スマートフォン一つで完結
- 一元管理:
スマートフォン一つでQRコードの生成,乗車履歴の確認,料金の支払いが可能です.複数の交通機関のICカードを持ち歩く必要がなく,利便性が高まります.
誰でも利用可能
- 特別なカード不要:
ICカードを持っていない観光客や海外からの訪問者も,スマートフォンさえあればQRコードを利用して簡単に電車に乗ることができます.これにより,訪日外国人観光客にとっても使いやすいサービスとなります.
柔軟な料金設定
- ダイナミックプライシング:
QRコードを利用した乗車システムでは,時間帯や混雑状況に応じた柔軟な料金設定が容易に行えます.例えば,ピーク時の料金を高くし,オフピーク時の料金を安くすることで,混雑の緩和を図ることができます.
利用履歴の詳細確認
- アプリでの管理:
QRコードを用いた乗車では,利用履歴や料金の明細をスマートフォンアプリで簡単に確認できます.これにより,交通費の管理や経費精算がスムーズに行えます.
環境に優しい
- ペーパーレス:
ICカードのチャージ用紙や切符の発行を減らすことで,紙資源の節約になります.環境保護の観点からもQRコードの利用はメリットがあります.
拡張性と連携
- 他のサービスとの連携:
QRコードは,他のサービスやアプリと連携しやすく,例えば,イベントの入場券やポイントカード機能を一つのアプリに統合することができます.これにより,利用者は一つのアプリで多くのサービスを享受することができます.
まとめ:
ICカードが一般的に普及している中でも,QRコードを用いるメリットは多岐にわたります.低コストで導入できる点や,スマートフォン一つで完結する利便性,特別なカードが不要で誰でも利用できる点など,多くの利点があります.
小さい頃,改札を通る時に駅員さんに,切符をパチンパチンとハサミで切り込みを入れてもらったのは懐かしい思い出で,磁気切符がなくなることに少し寂しさも感じますが,技術の進歩が感じられる新しい改札の光景でした.
参考記事:
関西私鉄、共通QR乗車券スタート 京阪は磁気券廃止へ:日経新聞
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